時代の進展に即応を 佐敷町長 山城時正
新年明けましておめでとうございます。
明るい希望に満ちた昭和58年の新春を迎え、町民の皆様の御健康と御発展を心からお喜び申し上げます。
昭和57年も思えばあっというまにすぎ去ってしまったような気がいたします。それでも私たちは、復帰10年という節目を私たちなりに総括し、今後の活路を見いだそうと大いに努力を重ねてきました。しかし、それは、まだまだ不十分であったのか卒直に申し上げまして、私たちが今踏みだしました昭和58年という新しい年は、はっきりした目標があるということよりも手さぐりの状態で歩みだしたという感を深くするものであります。行く年を忘れ、来る年に決意と希望をたくすということは過去のものとなってしまい、まさに積み残された問題の解決に追いたてられながら正月を迎えるという状況は、当分続きそうです。
国の財政は、今最悪の状態に直面しています今日のように国と地方が深い因果関係で結ばれている以上、国が支出を抑制すれば、地方もそれにならわなければなりません。行政改革でも同じことがいえます。その意味でいえば、公共事業、福祉、教育の面で厳しい状況にたることは容易に予測できるのであります。しかし、かといって、ただ国や県の施策に手をこまねいていては、前進はありえないのでありまして、私たちにとって、時代の進展に即応して、賢明で合理的に行動することが何よりも必要な時なのであります。
さて、このような状況の中で、私たちは、昨年、馬天小学校の開校、佐敷小学校100周年記念事業、土地改良総合整備事業などの大型プロジェクトを完遂させることができました。これもひとえに、町民各位の積極的な御協力のたまものであると感謝にたえない次第であります。
新しく迎えた昭和58年も極めて厳しく、それだけに重要な年になると思います。公共施設、福祉、教育、産業、生活環境と住民の日常生活に不可欠な諸行政は、いかなる財政事情下におきましても、1日たりともゆるがせにできるものではありません。この厳しい昭和58年の年頭にあたり、私は、主権者である町民の合意と積極的な参加のもとに町政を一層強化発展させる道を切り開いていく所存であります。
町体制拡充にむけて 町議会議長 玉城源喜
年頭にあたり、佐敷町議会を代表しまして、謹しんで新年のご挨拶を申し上げます。
町民の皆さん、明けましておめでとうございます。
希望にあふれた新春を迎え、皆様方の清福とご繁栄を心からお祈り申し上げます。
私は、昨年9月、町議会議員選挙後招集されました町議会において、図らずも議長をおおせつかり、その重責を痛感し、新たな決意をもって、その後微力ながら円滑な議会運営と、町政の伸展を期して、誠意懸命の努力を傾注してまいりました。おかげをもちまして、大過なく越年することができ、これもひとえに町民各位のご支援とご協力の賜物と心から感謝の意を表する次第であります。
わが佐敷町は、本年をもって町政施行以来3年目を迎え、人口も1万をこえるに至りました。道路や生活環境の整備も着々と進められ、町としての体裁も整いつつあります。また、県都那覇市にも近く、交通網の整備とも相まって将来ますます発展が期待されます。
日1日と進む町の規模の拡大は、たいへん喜ばしいことです。しか反面、学校教育施設や社会教育施設など公共施設の整備拡充の必要性にせまられてくることも、また事実です。
現今の地方財政は一段と厳しく、その中でこれらの施策の実現を図るには一層の努力が必要といえるでしょう。
幸いにして、本町では、昨年佐敷小学校の100周年を契機として、馬天小学校の新設を見ることができました。また、町婦人会待望の「農村婦人の家」も近く完成する予定です。
しかし、なお役場庁舎の新築移転や中央公民館建築の建設事業などをはじめ、町民福祉の増進、町民生活の安定等、重要問題が山積しております。
その解決を図ることは、直接町政を担当するわれわれに課された責務であり、国の第二次沖縄振興開発計画とも相まって、町財政の範囲内において最大の効果を上げるよう努力する覚悟であります。
佐敷町の今後の更たる発展にむけて、町議会議員一丸となっていく決意を新年をむかえ新たにしております。
町民の皆さまには、なにとぞ倍旧のご指導とご鞭撻をお願い申し上げまして、新年のご挨拶といたします。