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充実した教育活動を展開 馬天小学校校長 當山孝吉

新緑の麗しい季節となりました。町民の皆様には、ますます御清栄の段お慶び申し上げます。私こと、この度1月1日付をもって町立馬天小学校に校長として赴任致しました當山でございます。町広報をお借りして皆様方にご挨拶をすること、大変恐縮に存じています。
さて、本町は碧く美しい海びょうぼうと拡がる沃野、豊かな緑にかこまれ自然に恵まれ意欲的な町民の努力によって年々すばらしい発展を期しつあります。とりわけ、教育に対する関心は、一段と高く町勢要覧の冒頭にも町づくりの基本のひととして教育を大事にする佐敷町とうたわれ、町当局、教育委員会の教育に対する熱意がうかがわれ、その努力に敬意を表します。環境は人をつくるといわれます。美しい環境で、しかも適正の在籍規模で教育活動が行なわれることが望ましいことは言うまでもありません。佐敷小学校が過密化しつつある中で、町当局や教育委員会が馬天小学校の分離設立を計られたことは、まさに教育を大事にする町政の現われだと思います。
この度の分離によって両校が適正規模になり、教育活動もその効果が期待できるものと思います。開校する馬天小学校は、在籍529名で15学級になり、職員25名が配置されることになっています。
学習指導上最も理想的といわれる学級在籍は、32、3名から35、6名といわれます。教師が一人ひとりの個性を充分把握し適切な指導を行ない個性を伸ばしていく教育活動では在籍が多いと充分果たすことができません。教師の目が一人ひとりの子供によく行き届き個別指導も充分行なわれることによって学習効果もあがるものです。幸いにして馬天小学校の学級在籍が31名から37、8名程度になりますので理想に近い在籍になります。
佐敷町が一望に見わたせる津波古原の丘は、教育環境としてすばらしい位置にあります。開校に当り、これから充実した教育活動を通して、個性を引き出し人間尊重の精神に立って、自主性、創造性に富む人間性の育成に全職員の英知を結集して、邁進したいと思います。
地域に根ざした学校づくりとして「こんな学校でありたい」を理想像として次に揚げ努力をしてまいりたいと思います。
一、教師も子どももともに躍動する学校
一、教師が使命感にもえ活気に満ちた学習の行なわれる学校
一、常に季節の花が咲き、すみずみまで美しい学校
一、教師間 児童間 教師対児童間の人間関係がよく、信頼と希望に満ちあふれた楽しい学校
以上のことを理想としてかかげました。もとより非歳の身ではありますが、新設校の歴史の第一歩ということで心を新たにして誠心誠意職務に精励しその重責を果たす覚悟でございます。町民の皆様のいっそうのご協力とご指導ご交誼を賜りたくお願い申し上げご挨拶といたします。

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大分類 テキスト
資料コード 008435
内容コード G000000487-0006
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第69号(1982年3月)
ページ 3
年代区分 1980年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1982/03/30
公開日