人と人との出会い人間関係は、まず「あいさつ」から始まると言ってよいでしょう。
あいさつは、人間関係をスムーズにする手段であると同時に、礼儀の基本となるものです。幼いうちから、あいさつがきちんとできるようにしつけをしたいものですね。
あいさつとか礼儀というと、なにか形式ばった感じもしますが、本来は、相手に対する“心の表れ”であり、それが一定の形になったものと言うことができます。
ですから、あいさつについてのしつけは、まず、相手に対する心-気持ち-を大切にし、その表現としてある決まった形があることを教えるようにしたいものです。
ところで、幼児期の子供をとりまく人間関係は、両親をはじめ、祖父母、親類縁者など年長者との交わりがほとんどです。当然、年長者に対するあいさつが、しつけの中心になります。
一方、保育園、幼稚園、学校などへ通うようになると、友達同士の付き合いが増えてきます。いわゆる“ヨコの関係”が生じてくるわけですが、あいさつのマナーも、年長者に対する場合とは当然異なります。
「おはよう」と「おはようございます」の区別など、相手が年長者か友達かによって、あいさつする時の表現や態度に違いのあることも分からせるようにしたいものです。
とは言え、相手がどのような人であれ、その存在を認める気持ちの表れという点では、あいさつする“心”に違いのあろうはずがありません。
あいさつは、言うなれば、社会生活への“パスポート”です。
子供には、心と形の両面から、あいさつのマナーを身につけさせたいものです。