ふみしめる大地に願いをこめて 十五チームが事故絶滅を訴える
「ふみしめる大地に交通安全の願いをこめて」をキャッチフレーズに掲げ、12月13日午後2時から老人福祉センターを出発点として、第2回交通安全キャンペーン駅伝大会が開かれました。この大会は、一年間で最も交通事故の多い、忘年会、新年会シーズンに向けて、駅伝を通して飲酒運転、無免許運転、を追放するとともに、交通マナーの向上を図り、町民に広く交通事故の防止を訴えようと開かれたもの。大会には、町内15団体から300人余が参加、大地を一歩一歩ふみしめながら交通事故追放をアピールしました。また各団体とも、タスキやマーク、伴走車に趣向をこらしアピール賞、アイデア賞などの入賞をめざしての力走でした。
一昨年は、佐敷町の国道で、5名の若者が交通事故の犠牲になりました。反面、私たちは、交通事故第一当時者居住市町村別ワースト1という不名誉な記録を返上した年でもありました。
去年はどうだったでしょう。町の交通安全推進協議会や与那原署の努力によって町の地域内では交通犠牲者は出ませんでした。しかし、ワースト順位はまた上昇する気配をみせはじめたのです。
佐敷町交通安全推進協議会ではこの間、交通安全回転灯の設置、チラシによる町民へのアピール、交通安全母の会の結成などさまざまな運動を展開してきました。
第二回目を迎えるこの駅伝大会もこの運動の一還として行なわれたものです。
大会は、開会式で山城時正町長が主催者を代表してあいさつに立ち「この駅伝大会もいよいよ町民に定着してきた感じがします。交通安全を推進する運動には終わりはありません。気をゆるめずさらに頑張ろう」と訴えました。また大会には与那原警察署長大●重盛氏や与那原地区交通安全協会会長の奥原崇実氏らもかけつけ、参加者を激励しました。
ユックリズムに徹した各チームでしたが結局、次のチームが入賞しました。
▽スピードおさえま賞(佐敷町長杯) 佐敷小学校チーム
▽マイペース賞(与那原警察署長杯) 教育委員会・区長会連合チーム
▽アピール賞(推進協議会長杯) 交通安全母の会・婦人会チーム
▽アイデア賞(地区交通安全協会長杯) 馬天自動車学校チーム
大会宣言
わたくしたちは、深刻な社会不安と悲惨な家庭破壊をもたらしている交通事故を無くすために、町民総力で努力してきました。
しかし、現実はどうでしょうか。町民から交通事故による死者が一人出ました、そして、件数、傷者については、増加の一途をたどっています。
交通事故を防止するのに、これが決め手という妙案はありません。町民一人ひとりが交通事故を心の底から憎み、運転者は、自らの生命と同じように幼い者、年老いた人をいとおしみ、歩行者も正しい交通秩序をしっかり身につけ、自分本位の行動を慎まなければなりません。
わたくしたちは、この厳しい現実を直視し、本日の大会を契機に、更に人命尊重を基本理念とした決意を新たにし、次のことを実践することを誓います。
一、歩くときは、右側通行を尊守し、道路横断の際は歩道橋や横断歩道を利用するなど、安全な歩行に努めます。
一、自転車を利用するときは、道路の左端を通行し、右左折の合図はもちろんのこと正しい交通ルールを守り、自ら交通事故に遭わないように努めます。
一、自動車や二輪車を運転するときは、歩行者、とくに子供や老人、身体の不自由な人の保護に徹し、飲酒、暴走、無免許運転は絶対にせず、安全運転を推進します。
一、わたくしたちは、あらゆる場において、地域総ぐるみで交通事故絶滅運動に参加し、交通安全の町佐敷町の実現に努力をはらいます。
右宣言する。
昭和56年12月13日
第2回佐敷町交通安全キャンペーン駅伝大会