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町長に山城時正氏が就任 8月の町長選挙で無投票当選

みんなで築く住みよい佐敷 町民のくらしを守るために全力

町長就任のメッセージ
山城時正 町長
私は、去る8月の町長選挙におきまして、広く町民の皆様の御理解と御支持をいただき、三たび佐敷町長という重責を担うことになりました。9月17日から三期目の町政を開始しましたが、私自身、まことに光栄に存ずると同時に、町民の皆様の町政に寄せる期待とそれに伴なう貴任の重大なことを痛感し、身のひきしまる思いがいたします。もちろん、町の行政は、町長の任期にかかわりなく継続して遂行されるべきものでありますが、私は、今回の無投票による当選という意義を充分にかみしめ、初心にかえり、新しい気持ちで、今後の四年間の町行政を全町民と共に力を合わせて取り組み、町民の信頼にこたえてまいりたいと決意を新たにしているところであります。
ふりかえってみますと、過去八年間の私の町政に対する基本理念は、一貫して反戦平和の心をよりどころに「町民の心を心として平和で明るく、豊かな跡づくり」であり、「町民主体の民主的地方自治の確立」でありました。そして、その中から、現状を正しく認識し、未来を展望しながら、いかにすれば町民の諸要求を直接町政に反映させることができるかということを念頭において町政を進めてまいりました。おかげをもちまして、充分とはいえないまでも、ひとつひとつの要求を実行してまいりました。すなわち、福祉行政の拡充を図るために老人福祉センターの新設、町民の健康づくりの推進、病院の誘致、保育所の新設等を実現し、教育文化の振興のために教育施設の拡充、運動公園の新設等を推進してきました。さらに、農林漁業の振興のために、農業基盤整備事業馬天港の整備、デイゴの植林事業などを行ない、生活環境整備のために、生活道路、排水溝の整備・農村広場の整備等を強力に推進してきたのであります。
また、内部においては、行政の民主化の効率化をはかるとともに対話のある明るい施行体制の確立を図ってきました。
昨年の6月1日には、私たちにとって歴史的な事業ともいえる町制施行を実現し、新生佐敷町として新たな歴史の第一歩を踏みだしました。これもひとえに町民各位の積極的な御協力の賜であり深く感謝いたします。
さて、こうして8年間にわたり私は町行政の責任者として様様な問題の解決に努力を傾注してきたのでありますが、わが佐敷町には、まだまだなすべき多くの課題が残されております。現在、国や地方自治体の行財政改革のための臨時行政財政調査会の報告に基づいて、行財政改革の実施が図られており、また、沖縄県復帰特別措置法の見なおしなど私たち地方自治体を取りまく状勢は一段と厳しく、町民生活に及ぼす影響は大きくなるものと予測されます。

反面、物価、福祉、環境、教育などあらゆる分野において、まさに人間性豊かな生活を求める町民の切実な願いはますます高まり、町政に寄せる期待も一段と高く大きくなってくるものと思われます。
このような厳しい状勢の中で町政を担当するものとして、現状を正しく認識し、町民の生活と暮らしを守るため決意を新たに最大の努力をいたす所存であります。
そこで、今後四年間の町政を推進する基本姿勢として、私は「みんなで築く住みよい佐敷町」をテーマとして掲げました。私たちの町を町民の町として築き、発展させるため、連帯意識と郷土愛に満ちた町民が、積極的に町政に参加し、子や孫に対して誇りうる町づくりを強力に展開していきたいと考えています。
 その実現のためには、町民の皆様の御理解と御協力をいただきながら、町民全ての英知と総力を町政に結集し、「自らの手による自らの住みよい町づくり」の確立を図っていきたいと心から願うものであります。

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大分類 テキスト
資料コード 008435
内容コード G000000482-0001
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第65号(1981年10月)
ページ 1
年代区分 1980年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1981/10/17
公開日