子供にとって、遊びは生活そのものといってよいでしょう。
遊びを通して体をきたえ、言葉を覚え、数をかぞえ、絵を描き、友だちと交わることによって対人関係のルールを身につけていきます。
子供にとって遊びは、性格形成をはじめ、心身の発達に大きな影響をおよぼす“成長の糧”といえます。
子供が遊んでいるのを見ていると、仲よくしているかと思えば、すぐにけんかをはじめたりします。ときに泣き、笑い、困り、そして争いを繰り返しながら、自信に満ちあふれるかと思えば次の瞬間には傷つき……こうした友だち関係を通しての喜怒哀楽が血となり肉となって、子供たちは成長します。
同時に遊びを通して協力、競争、同情、反感など人と人とのさまざまなかかわりを経験しながら、子供は社会生活への適応性を身につけていくのです。
お母さんによっては、子供が勉強していさえすれば安心するという方もおられるかもしれませんが、一方で、積極的に遊びの機会をつくってやることも大切でしょう。
そのためには、家庭を開放するのもよいと思います。そして、自由に遊ばせることを主眼におき、危険を伴わない限りあまり干渉したり、指示したり、制限したりしないようにしたいものです。
少し汚したり、散らかしたりしても、それ以上に子供たちが遊ぶことの意味、大切さを考えて、温かく見守ってあげるようにするのが賢明でしょう。
4月は新学期、あらためて子供の遊びについて考えてみたいものですね。