町推進協議会が発足 土づくりや苗木の無料配布で町を花と緑で包む運動を展開
クリーン(浄化)・グリーン(緑化)・グレイシャス(親切でいたわりのある心)を内容とする「心豊かなふるさとづくり」県民運動の佐敷町における推進母体が発足しました。昨年12月15日町内各団体、機関の参加のもと、「佐敷町心豊かなふるさとづくり推進協議会」の結成総会が開かれ佐敷町においてもCGG運動が具体的に取り組まれることになったのです。大会では、山城時正町長のあいさつのあと、来賓の米村幸政労働商工部長の祝辞があり、会則や予算案の審議に活発な論議がかわされました。その後、役員選出に移り山城時正町長を会長とする14名の役員を選び、今後の運動を推進する体制を確立しました。また、沖縄県公害衛生研究所の吉田朝啓所長の「クリーン、グリーン、グレイシャスの考え方」と題する記念講演も開かれ、参加者も熱心に聞き入っていました。推進協議会では、今年度事業として、堆肥づくり講習会や苗木の無料配布等を計画しており、今後の積極的な運動の展開が期待されています。
この運動は、昭和30年代、40年代の高度経済成長時代を反映して、社会経済が著じるしく変化してきた中にあって、大量消費経済に象徴される利便性、効率性に重きをおき、物質的豊かさを追求してきたあまりに生じた人間的ふれあいの欠如、生活環境の悪化に歯止めをかけようという目標をもつもの。
つまり、このような時代を背景に、私たちの共通の認識として求められているのは、物から心、量から質への価値感の転換であり、地域社会への積極的参加、いたわりの心、親切な心を育むことだということを運動の基調にしています。
具体的には、行政サイドでは、緑化事業の推進、美化・浄化事業の推進、心を育む事業が推進され公園、緑地、空地、広場等の植栽海浜の浄化、道路の清掃、広報キャンペーン等が実施されます。
また、住民サイドでは、①クリーン=ふるさとを美しく清潔にする運動、②グリーン=ふるさとを緑と花で包む運動、③グレイシャス=ふるさとの心を育む運動として取り組まれることになっています。
佐敷町心豊かなふるさとづくり推進協議会では、昭和55年度については、町で進めているデイゴの植林計画とも歩調を合わせまず②のふるさとを緑と花で包む運動を展開していくことにしています。
そのための具体的事業として、植栽のための基本である、土づくり、堆肥づくりの講習会や、苗木の無料配布、緑化推進のための講演会を計画しています。
記念講演では、沖縄県公害衛生研究所長の吉田長啓氏が、外来や在来の美しい花木のスライドを見せながら、その特徴や植え方などについて説明、参加者の注目を集めました。吉田氏は講演の中で、「クリーン・グリーン・グレイシャスの基本的な考え方として、まず木を植えると、その下には陰ができ、その木陰を清潔にしてはじめて、人々がいこい、そこに人間らしい、いたわりの心や親切な心が育つものである。」ことを強調しました。
いずれにしても、この運動、行政サイドの一方的おしつけでは、成功はありえないし、私たちひとりひとりが、日常ごく身近に実践することからはじめ、さらにその輪を町全体として、実効する運動へと発展させることが課題のようです。
次は同協議会役員(敬称略)会長 山城時正、副会長 知念慶得、評議員 山城忠俊、狩俣玄正、山城健青、渡名喜元尊、宮城節子、仲里末広、花城有英、玉木春雄、前川守正、勢理客徳助、監査員 宮城福光、平艮亀順