個性豊かな創造の場に 夢のあるユニークな設計で
子どもたちや村民が待ちわびていた佐敷小学校の新校舎が去る12月27日完成、三学期から新しい教室で授業が行なわれている。
新校舎は、総面積2、216平万メートルの鉄筋コンクリート三階建、普通教室18教室、特別教室2教室(図書室、視聴覚室)で、総工事費2億3千98万7千円の超デラックスな建物である。 同校はこれまで、昭和44年に移転した佐敷中学校の旧校舎を使用してきたため、校舎が運動場をはさんで東西に二分されていた。このため子どもたちの学習、生活指導の面から、また学校の管理運営の面から大きな支障をきたしていただけに、今回の新校舎の完成は子どもたちの教育に大きな役割を巣たすことになろうと、教育現場、村民から期待されている。
新校舎は体育館のとなり、校地の北側にそびえるクリーム色の建物。段ちがいになった地形をうまく利用したユニークな設計は、従来のマッチ箱校舎のイメージを変え、一見豪華なホテルを想わせるほどである。
広びろとした玄関、中廊下を利用した大きな掲示板、スペースを充分とった各教室には整理だなが備えられ、実に清潔な感じを受ける。
また、給食用のリフト、通風、採光のための吹き抜け、天マドを設けた近代的な設計は、子どもたちに夢のある、個性豊かな創造性をのばす教育の場として細かに配慮されている。
その中でも、映写室、スタジオを設け、VTR設備を誇る特別教室の視聴覚室は、南部地区でもはじめてのすばらしいもの。今後はスタジオの親テレビを通して、各教室の子テレビに録画放映できるなど子どもたちの夢は広がるばかりである。
現在、新校舎は、二年生、三年生、四年生の各四クラス全員、五年生四クラスのうち三クラスが使っているが、佐敷村の子どもたちが、いっそう教育環境にめぐまれすばらしい人間づくりに大きな役割を果たすことになるものと村民から期待されている。
尚、設計は、屋比久建築設計室(屋比久孟清代表)崎設計事務所(崎山喜明代表)の共同設計。 工事施行は、仲本工業(仲本興成代表)の請負。
崎山喜禄教育長の話
校舎が二分された小学校の整備は就任当時からの願望であった。
子どもたちの教育には、とりわけ教育環境の整備が大事であり、かならずその成果は、わが村の子どもたちの上にあらわれてくることを確信している。これからも学校現場と一体となり、より充実した教育行政の確立に努力していきたい。
村民をはじめ、村議会の教育に対するご理解と前向きの姿勢に感謝したい。
教育村佐敷の名にふさわしい佐敷小学校の新校舎が、去る12月完成した。一見豪華なホテルを想わせる建物は、子どもたちに夢のある、個性豊かな創造性をのばす教育の場として、大きな役割を果たすことになるものと期待されている。
新しい校舎に移って 佐敷小学校4年 宮城尚子
プレハブ校舎の中で、まだかまだかと待っていた新校舎が、やっと完成。
まっ白いかべ、ほこりひとつない黒板、どれもこれもが私たちの目をみはらせる新しい教室です。みんなの目がかがやき、心もうきうきしてうれしそうです。
広い玄関にみんなの靴箱がずらりと並び、きちんと整理された図書室、最新の校内テレビ放送のできる視聴覚教室などが一階にあります。三階に私たち四年生の教室があてられ、その窓から佐敷中学枚や中城湾がながめられ、すばらしいけしきです。
毎朝、朝の活動時間にろうかをはいたり、机をふいたりしていつまでも清けつな教室にしたいとはりきっています。
でも、この校舎にちょっときけんなところがあります。タイル張りのろうかは、すべりやすく、ゆだんをするとけがしかねません。みんなきまりを守って右側通行し、けっして走らないようにすることが大切です。
-小学校だよりから。