昨年12月民生委員、児童委員10人が再任され、このほど厚生大臣、県知事から委嘱状が交付された。これは委員の任期満了に伴うもので全委員が再任された。任期は55年11月まで。
民生委員制度ができたのは沖縄では復帰後。市町村長の推せんで県民生委員推せん協議会の審議をえて、厚生大臣、県知事から委嘱されるもの。ほとんど無報酬で地域住民の生活相談、生活福祉の申請指導や老人ホーム、精神病院の世話に至るまで幅広い仕事を担当している。
特に三年前から「心配ごと相談」を開設、村民のよろず相談を引き受け大きな成果をあげている。
年間約百件の相談が持ち込まれているが、そのうち70%が解決、善処されている。
持ち込まれている相談のなかで最も多いのが生活扶助の問題。母子家庭で生活が苦しい、老令のため収入がないので生活保護申請をしたい-など。そのほか離婚や精神異常者を抱えた家族の不安-などの相談もある。特異なケースとしては、戦争復員後そのまま本土に在住、これまで身許が知れず困っているところを、あらゆる関係機関と連絡をとりあって、実に30年ぶりに家族の対面をさせるなど多くの問題を解決し、村民から感謝されている。
なお、相談日は毎週火曜日午後1時から役場で行っているが、どんな小さな悩みでも気軽に相談を受けてほしいと呼びかけている。
次は今度委嘱された民生委員(敬称略)
瀬底幸子(49才)
高江洲八重子(49才)
仲本伝雄(64才)
奥間邑繁(59才)
花城トシエ(55才)
神谷トミ子(48才)
渡名喜元盛(69才)
花木善美(66才)
奥間邑義(60才)
屋良景徳(56才)