肉用牛の多頭飼育 新里の三畜産農家が共同で
農林漁業構造改善緊急対策事業の一環として牛舎団地計画をすすめている村では、新里の肉牛生産組合(津波光雄組合長)とタイアップ、今月から共同畜舎の建設が始まる。共同畜舎は村内で初めて。現在の経営形態を改善し、施設の近代化、多頭飼育による団地化を推進、規模拡大による生産性の向上を図ろうというもの。建設に用する総事業費は約4千万円。3人の畜産農家が共同で始める。完成後は200頭の肉用牛の飼育をねらったもので、今後、村内の畜産振興に大きな役割を果たすものとして期待されている。
共同畜舎が建設される場所は人里離れた約3千平方㍍の敷地。畜舎は二棟で634平万㍍、機械化によるふん尿処理施設など公害防止の面にも力を入れている。
事業主体は、新里肉牛生産組合の津波光雄さん(44才)、勢理客徳清さん(39才)、仲本盛栄(44才)の3人。
この牛舎団地計画は一般畜産農家を保護育成することが目的で、建設に当ってはいま肉用牛を飼育しているのが条件。
現在畜産農家は38戸、370頭の牛が飼育されているものの、経営規模は依然として一戸当たり14、5頭と小さい。このことから、村も施設の近代化、経営規模拡大による生産性の増大をねらい、新里の肉牛生産組合から強い要望を受けて村内で初めての牛舎団地建設に踏み切った。
総事業費のうち2700万円は国庫補助、残りは自己負担で3月中旬頃完成の予定である。
佐敷村はサトウキビを主とした純農村だが一戸当たりの耕地面積は少なく80㌶から90㌶、専業による経済維持がむずかしく、畜産との複合経営により生計を立てているのが現状。牛舎団地が成功すれば村の畜産振興に大きな刺激になるものと注目されている。
<新里朝善経済課長の話>
村内で初めての試みであるがぜひ成功させたい。牛舎団地が起爆済となり畜産振興にも大きく貢献するものと思っている。