なんじょうデジタルアーカイブ Nanjo Digital Archives

人間性豊かな教育を 教育長 崎山喜禄

この度前新里仁一教育長の後任として4月1日付をもって教育長を拝命いたしました。もとより浅学非才の身であり身の引きしまる思いをしていますが新らたな意欲と抱負をもって地方教育行政の推進に誠心誠意精励いたす所存でございます。
さて、今年は復帰5年目を迎え「見直しの年」といわれていますがこれからの村教育を考えてみますと、村教育委員会の教育行政基本構想をもとに具体的に計画策定し年次的に教育環境の整備充実を推進していきたいと思います。
まず、施設整備の面では、今年度中学校の特別教室、幼稚園園舎が完成しますので校舎の達成寮は、小学校が92%、中学校100%、幼稚園100%になります。体育舎は小中とも100%設置されています。
しかしながら、プールにつきましては整備がされていないので早急に取り組んでまいりたいと思います。その他、小学校にあっては元中学校の古い校舎(西側)を東側に続合整理する問題等があり教育効果の面からも年次的に解決しなければなりません。
また、新開、佐敷台上等における新興住宅建設がすすめられ児童生徒の大巾増が考えられます。そこで、小学校、幼稚園等の新設がクローズアップされますので具体的に対処していかなければならないと思います。
次に、社会教育の面では、老人学級、家庭教育学級、婦人学級、青少年教育等、これからの生涯教育を考えた場合、村中央公民館の建設が必要であります。幸に53年度に建設すべくその準備を急いでいるところであります。
最近、入試制度、学歴偏重の是正が盛んに論じられております。そういう状況の中で高校、大学の進学率が伸びてきたのは喜ばしい事ではありますがその反面、能力、個性に応じた教育適した進路が決められているか私は疑問を感じます。個性があり人間性豊かな教育、汗を流して働く人間の尊を教える教育も大事ではないかと思います。
青少年健全育成のための集りで問題が提起される場合、その原因は学校にあるとか、地域社会あるいは家庭にあるとか責任の所在がいろいろ論じられていますが、いづれにしましても家庭教育・学校教育・社会教育の三本柱を根幹にして相互が協力しあえばすばらしい成果が上るものと確信しております。
将来、我が村をになうこども達の教育のため、明日のこども等のしあわせのために、不肖私微力ではございますが村民各位の御指導御協力を得まして精一杯頑張りたいと思いますのでよろしくお願い致します。

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大分類 テキスト
資料コード 008435
内容コード G000000464-0010
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第47号(1977年7月)
ページ 4
年代区分 1970年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1977/07/01
公開日 2023/10/18