なんじょうデジタルアーカイブ Nanjo Digital Archives

さようなら昭和51年 不況・失業のこの一年 新たな年に望みをかけ

海洋博ショックの嵐が吹き荒れ、不況と失業者群が後追いした昭和51年。ロッキード事件は私たち庶民の心を大きくゆさぶり、期待された今期のサトウキビ価格も、要求額にほどとおい1万7100円(6.2%のアップ)に抑えられるという厳しい状況の中で、慢性化したインフレと重なり、なんとも重苦しい51年の師走を迎えた。とは言っても、51年もあとわずか。大いなる飛躍を期待しながら迎えた辰年に別れを告げ、他物を魅し知識を与えてくれる“巴年”に新たな夢をかけ、最後の締めくくりに大わらわ。このような中にあっても、槌音高く進められている村づくり事業は励みになる。大規模投資による生活、農業の基盤整備は着々と進み、第三回文化まつりにみた教育文化の振興は、明日の佐敷村に大きな希望を与えてくれた。「新年は必ずいい年になりますように」との願いをこめて、暮れゆく師走の情景を追ってみた。

不況の波をもろにかぶる農家では、いまサヤインゲンの収穫期で大忙し。キビに代る換金作物として週三回約500キログラムが村農協を通じて東京市場へ出荷される。カボチャやレタスの試作も始まり、農家の自衛手段としての“考える農業”は力強く始動している。
村議会では、13日から第183回議会定例会が開かれ、議員も勉強会や資料づくりに一生懸命。
今回提案される議案は、51年一般会計補正予算など9件。
小中学校では、二学期のしめくくり。成績表のまとめ、学級PTA、父兄との話し合い、校内研など各種事業がめじろおし。14日には今春受験する生徒への高校説明会も開かれた。26日からは冬休みに入る。
保育所では、火災シーズンに備えて避難訓練が行なわれ、24日のクリスマス会、28日の園外保育(全員そろっての散歩)を終え休みにはいる。休み期間中の保育については「寒くなると厚着になりやすいが、健康のためにも薄着の習慣を身につけさせてほしい」と注意している。

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大分類 テキスト
資料コード 008435
内容コード G000000462-0001
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第45号(1976年12月)
ページ 1
年代区分 1970年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1976/12/15
公開日 2023/10/18