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養豚一筋に29年 吉田 勇さん 経産豚で晴れの栄冠

第2回沖縄県畜産共准会(県畜産共進会主催)に、本村からはじめて経産豚の部で優等賞が誕生しました。
みごと”優等賞”の栄冠を獲得したのは、字仲伊保277番地の吉田勇さんの飼育している「ヨハネス・ボストン・カツ譲」で、体格(タキ・フル)、容貌(カーギ)色つや、肉づき、も申し分ないみごとな母豚である。
「ヨハネス譲」生まれは具志川市。吉田さんにみそめられて佐敷村へ来てから、2回目の出産、昨年12月にはすはらしい子豚10頭を生み、血統種付きの母豚候補として各地へ出荷、来る8月には3回目の出産を予定しているという。
吉田さんと豚との関わりは長い戦後まもない混乱期に、村の振興には養豚が一番と、いち早く養豚と取りくんでから29年余。
今では、母豚6頭、雄豚2頭、育成豚7頭、仔豚25頭を飼育村の畜産共進会などでは常に優秀な成績を納めている優良農家である。
「これまでには疫病(フーチ)飼料高騰と価格の下落のハサミ打ちに合うなど、幾多の困難な時期もあったが、昨年から続いている豚価の好値は励みになる。今後の畜産振興の面からも1日も早い豚価安定法の制定が望まれる」と熱っぽく語る。
48年12月には「佐敷村養豚組合」を結成、結成と同時に副会長に就任。村・農協とタイアップして、技術の向上、優良品種の導入、経営の合理化など一貫として養豚振興のために取りくんできた。
また、昨年の5月からは、大宜味村農協と佐敷村農協の提携による仔豚の共同出荷も実施、流通面の開拓にも積極的に取りくんできた。
しかしながら若者による後継者の育成など問題は多いという。今後はみんなと協力して、村の畜産振興のためますます頑張りたいと話していました。

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大分類 テキスト
資料コード 008435
内容コード G000000458-0005
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第41号(1976年6月)
ページ 3
年代区分 1970年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1976/06/10
公開日 2023/10/18