なんじょうデジタルアーカイブ Nanjo Digital Archives

老人ホームの実現に積極的な協力を感謝 佐敷村長 山城時正

梅雨があけ、日増しに暑くなって参りましたが、村民の皆様、いかがお過ごしでしょうか。
さて、すでにマスコミ等の報道で、村民の皆様には、すでにご存知のことだと思いますが、国では、48年から5ケ年計画をもって、国立老人保護施設としての「総合老人ホーム」の建設計画を進めています。
この計画に基づいて、県では、51年度誘致をメドにして準備を急いでいます。
その施設は、これまでの閉鎖的な暗いイメージの老人ホームとはおもむきを異にし、しかも単に老人福祉という感点のみでとらえたものではなく、宿泊所、休憩所、プール、体育館等の設備を完備し、親子三代、家族が揃って楽しめるよう地域社会との結びつきに重点をおいています。
特に公共施設の皆無な本村に、この施設を誘致することによって、おとしよりはもちろん、青少年健全育成、明るい平和な村づくり、家庭づくりに、大きく寄与するものと確信致しております。
すでに、3月定例議会で満場一致で決議。さる5月には特別調査委員会を設置して全国で初の厚生年金休暇センターを視察するなど積極的な取りくみの中で県の関係機関に要請書を提出し、誘致運動を具体的に推し進めてまいりました。
県としては、現在、本村と読谷村の2ケ所に候補地を設定し、近く最終的決定をなすようであります。
そのなかで、本村としては、是が非でも、この施設を誘致するためいち早く、誘致促進期成会を結成、県に直接要請団を派遺して、本村が、国の示す施設の諸条件にもっとも適合した場所であり、しかも都市に近く、交通の便もよく、快景地として絶好な場所であることを詳しく説明するとともに、村民はもちろん、予定地とされている「新里の上の旧民政府跡」地主の皆さん、更に近隣町村、各種団体の、積極的な協力があることを、強く訴えて参りました。
なお、誘致に当り、南部町村長会、南部振興会、南部議会議長会、島尻郡老人クラブ連合会等においても、本村への誘致を決議し、それぞれの立場で要請がなされており、私といたしましても、このような強力な後盾を得て、誘致には、自信をもって対処している処であります。しかしながら、県としては、まだまだ最終的決定を見るに至っていませんので、事態は流動的な状況下にあります。
そこで、この施設を、是非とも誘致実現させるために、村民の一層のご協力とご支援を仰ぎ、力強く誘致運動を展開して参りたいと考えています。

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大分類 テキスト
資料コード 008435
内容コード G000000454-0002
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第37号(1975年7月)
ページ 1
年代区分 1970年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1975/07/10
公開日 2023/10/18