村民のみなさま明けましておめでとうございます。
輝しき新春を寿ぎ、謹んで新年のごあいさつを申し上げます。
昨年は、長年待望の祖国復帰がめでたく実現いたし平和憲法の下に日本国民たる身分が保障され、すべて平等にして権利と義務を享有するに至りましたことは実に意義深くまことに喜びにたえません。しかしながら農地法や国民健康保険法その他の法律の適用による戸惑い、またはドル交換に伴う物価の高謄その他複雑多岐にわたる諸問題に出会い、内外とも多事多難な年でありました。
わが村にとっては、字新開の埋立地を5月12日に村で買い求め、国民健康保険が10月1日に発足し、さらには、新里の上水道施設や小学校体育館が建設中で、佐敷台上の大京住宅団地が第一期工事を終え拡張工事中であり、宿納山の守礼カントリークラブがおそまきながらも着工に至りましたし、よい年であったと思うのであります。
希望あふれる昭和48年においては、過去の欠点を卒直に反省し豊かな住みよい村づくりに最大の努力を払い、理事者と緊密な連携を保ちながら一歩一歩着実に精進いたしたいと心を新にいたしております。
まずは、字新開埋立地の、開発でありますが、目下、護岸及び区画整備を施工中で、宅地を造成し処分をいたして250世帯以上入居させるべくその準備が急がれております。事業の誘致では議会報で紹介しました沖縄マリーナーが近々繰業開始の運びにあり、それと提携したレジャー施設や宿納山の守礼カントリークラブに関連したゴルフ練習場とマンションも建設される予定であり、さらに公園や保育所などの公共施設の計画も進められていますし、これらの推進により市街地としての発展を期すべく一段と努力を払わねばなりません。
つぎに、上水道については、日常に直結し村民が渇望され1日も早く村一円の供給を待ち望んでおられるし、議会でも毎回の如く論じられ、最も優先すべき大事業でありますが、昭和47年度会計においては、海洋博などの関係もあって幹線の延長が措しくも見送りとなり、48年度の実現に大きく期待をかけておりますが、その目途がつけば他の事業に先だち村全域にわたり給水施設を急がねばならないことを当局も議会も確認いたしており、その推進に拍車をかけることが目下の急務と思考いたしております。
さらには、村民の福祉増進を図るに新時代に即応した福祉施設や教育施設の充実または産業基盤の確立、塵介の処理、港湾の開発等の諸問題が山積しておりますが、是非解決されなければならないことであり、年を追って進められるべきと存じます。
これらの推進を図ることは、執行部は勿論のこと私ら議会に課された責務であることを自覚いたし、激動する社会情勢下にあって幾多の溢路が現存する今日、私どもは一曽心を強く堅持し、わが村の発展に向って全力を傾注いたす所存であります。
年頭にあたり所感の一端をのべ、村民各位のご協力とご理解をお願い申し上げますとともに、みなさまのご清福とご繁栄を心より祈念いたします。