村民の皆さま、明けましておめでとうございます。
待望の祖国復帰が実現し新生沖縄県が誕生した初の新春を迎えることができましたことを村民と共に心から喜びお祝いを申し上げます。
復帰後は諸制度が本土法に移行したため、とかく村民にご迷惑をおかけしたと思いますが、今年からは事務も軌道にのせ、村民福祉と生活の向上に努力する所存でございますので、倍旧のごべんたつと、ご協力をおねがい申しあげます。
さて、全村民待望の水道問題も今年度中には全村に給水できる計画ができており、その実現を期し強力に推進せねばなりません。
また、村民の一大関心事である字新開(馬天地先埋立地)については整備を急いでおり、利用計画も慎重に吟味して、悔を後に残さないような明るい住みよい町にしたいと考えております。
次に建築中の小学校体育館は近い中に落成することになっています。
この体育館は体育学習の場としてのみでなく、講堂としての役割も大きく、村内各種団体の行事にも利用される大切な施設であります。竣工次第盛大な落成記念式典と祝賀会を催すべく準備を進めております。
それに引続き、児童生徒の心身の健全発達を図るため、佐敷知念両村で給食センターを設置すべく計画をしており、出来る限り新学年度から、小中校児童生徒に完全給食が実施できる予定にしております。
その他道路の拡張整備や排水工事等の事業も予定していますが何と申しましても地元部落や関係地主のご協力なくしては成就できません。積極的なご協力をおねがい致します。
なお、ご承知のように、復帰記念沖縄特別国民体育大会が「若夏国体」の名のもとに来る5月に沖縄で行われ、全国から多数の選手団や観衆がやってまいります。
本村は直接の会場ではないにしても、炬火の通路であり、南部一周の観光客も、本村を通りましょう。
私たちも、この若夏国体を成功させるため、村をきれいにし、緑と花で包み、礼儀正しく親切な村民性を発揮して下さる事を切に望んでやみません。
今年も村民各位と村の発展の上によい年でありますよう祈念しまして、年頭のことばと致します。