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皇太子殿下にお会いして 佐敷中学校  玉城秀夫

8月21日、私達豆記者団は皇太子殿下、美智子妃殿下にお会いしました。
これからその時の様子を書いてみたいと思います。その日は、午前8時に宿泊先からバスに乗りプリンスホテルに向った。軽井沢は涼しくその日は雨が降っていて温度も17度になっていたので少し肌寒いくらいだった。最初プリンスホテルと聞いた時は高層ビルで泊る人々が沢山いて皇太子殿下御一家は、特別大きなお部屋にお泊りになられていると思っていましたが実際にはそうではなくて、そこは2階建ての普通の別荘という感じでした。私達は、前日の打ち合わせ通り小禄中を先頭にして4番目に並び部屋へ入った。しばらくして皇太子殿下と御一緒に美智子妃殿下や浩宮様礼宮様が、私達のいる部屋へおみえになりました。
私は時々テレビで「皇室アルバム」を見ていますがテレビや写真で見るお顔と変りがありませんでした。
生まれて初めて皇室の方々とお会いするので、全員緊張してしまいました。それで緊張をほぐすために余興を先にし「ぬち花」や「鳩間節」、「古見の主」などの踊りと、歌は全員で「てんさぐの花」「芭蕉布」を歌いました。皇太子殿下や美智子妃殿下は熱心に歌や踊りを見ておられましたが美智子妃殿下は「てんさぐの花」を一緒にロずさんでおられるのが印象的でした。
次に両殿下と浩宮様は、小禄中学から順にいろいろと質問された。私達、佐敷中学校の時は、「学校はどの辺にありますか」。「戦跡に近いですか」。と御質問なされた。私達は2つの御質問にお答えしたあと学校の様子を説明した。
皇太子殿下のお声は普通の先生方の声よりも小さな声でお話しになられ、美智子妃殿下はさらに小さなお声でやさしそうなすきとおったお声でした。途中でお菓子が、出たときなどは、「めしあがれ」。とやさしい声でおすすめになられた、いちよう全部の学校に話しかけられたあと両殿下、浩宮様、礼宮様は一人づつ分かれ、私達も一緒に輪になって話をしまいました。
私は、礼宮様のところへ行き、5人位集まって話をした。礼宮様は、へびが大好きといわれので驚いた。
それからプリンスホテルに勤めている方が、私達の近くにこられたら「この人と一緒にプロレスもやるの」とおっしゃったので大笑いになりました。
礼宮様は明るく、冗談が好きな感じでした。私達豆記者は、一生に一度もあえそうにない皇太子殿下御一家にお会いでき、ほんとうにうれしかった。

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大分類 テキスト
資料コード 008435
内容コード G000000444-0018
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第32号(1972年11月)
ページ 2
年代区分 1970年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1972/11/04
公開日 2023/09/19