沖縄100万県民が夢にも忘れることが出来なかった本土復帰の悲願もいよいよかなえられる世紀の記念すべき年、まことに希望に輝く昭和47年の新しい年を迎えまして、ここに謹んでお慶びを申し上げます。
旧年は激動の中にまことに多事多難な年でありましたが何とか無事に過ぎ去りまして、本年は沖縄はまさに復帰に向って足音高く復帰記念の行事までも報道れまして、私たちはほんとに大きな感激を新にして輝く希望に胸をはずませているものであります。
佐敷小学校も旧年は皆様方の絶大な御協力によりまして復帰に備えて一段の努力を払って参りました。特に文教局指定の研究校として教科の研究や施設々備の充実、環境の整備などに力を入れて参りました。
今年はまた佐敷小学校にとりまして長い間の夢でありました体育館の建設が、区教育委員会、村当局、議会の御協力とPTA、村民皆様の御協力、特に字佐敷の方々の教育に対する深い御理解と絶大なる御協力によりまして、この世紀の記念すべき年に実現することになりました。ほんとに復帰記念の大事業となることと思います。佐敷村の教育の発展の上からまことに喜びに堪えません。これが実現致しましたら体育の時間をフルに活用致しまして、新しい教育課程の大きなねらいの1つである国民の体力づくりに精一杯の努力を致したいと思います。
なおまた、旧年度は公立の幼稚園も小学校の敷地内に出来まして園具や遊具なども整備されまして多くの園児たちが毎日楽しく保育を受けております。馬天にも字津波古の建物として一園舎が新しく出来まして、分園として運営されております。これらの園児たちも今年は小学校の1年生になるんだと、今から胸をおどらせて待っているようです。
では旧年の御協力に感謝を申し上げるとともに本年もまたよろしくお願い申し上げまして年頭の挨拶と致します。