明けましてお目出度うございます。去った昭和44年は吾々教育委員会にとって意義深い年でありました。
永年の念願であった中学校の移転とA棟の新校舎が完成して昨年11月9日に20周年と移転祝賀の式典が盛大に挙行され村民皆様方のご協力の下に無事に済みましたことは吾々にとって一生一代の記念すべきことがらでありました。
昭和45年の輝かしい新年を迎えるにあたり佐敷村の皆さまが健康で幸福にゆたかな生活ができますよう心から念願するものであります。
時代は宇宙時代と申しまして世紀の偉業を遂げたアポロ11号に次いで12号が又月着陸に成功無事帰還と云う大偉業を遂げ沖縄日本本土に於ては沖縄の日本復帰問題が永年続けられてきましたが昨年11月佐藤総理とニクソン大統領との会談によって72年復帰が決定という共同声明によって永年の悲願なやみであったことがらが一つ一つ解決されて行く世の中の移り変りに感無量なものがあります。
日本政府の一体化政策により復帰以前に学校教育関係並に委員会制度などが真先に実現するものと予想して居りますので吾々としても今からその心構えで総てに対処して行く心掛が肝要ではないかと思っております。
新らしい年に向って吾々教育委員会のなすべき仕事はたくさんありますが先づ第一にB棟の受入態勢と建設でありますが現在特別教室がないために幾多の不便をかこっておりますがB棟が出来ることによって緩和されその後は年次的に他校なみにもって行くという文教局の方針であります。
次に校道(仮称)の問題でありますが現在できている校道から四四号線道路への直線道路の建設でありますが、安全教育の面から又交通安全の面からも七百余名の生徒の安全保護の意味からも必要だと思いますので村民皆様方のご協力を得て是非実現したいと思っております。
昨年の9月外間前村長が幾多の功績を残して任期満了で退任になりましたが代って現渡名喜元尊氏が無投票で村長当選されましたので我が村にはこれからも幾多の重要問題(事業)が山積みされておりますので八千村民が新村長のうしろだてとなって一致協力して村の大発展を祈念して新年のご挨拶といたします。