1 招待客は少範囲に
2 おみやげの廃止
3 お祝儀は一弗以内(案内状に刷込む)
経済の伸長と文化の進展に伴い、われわれの日常生活は日に月に向上の一途を辿りつゝありますがその豊かな生活と相俟ってここ4、5年来、冠婚、葬祭を始め諸行事、特に結婚披露宴などが凄く派手になり、このような見栄からくるムダをなんとかならないものかと巷間では叫ばれています。
思いまするに一生に一度の結婚式であり盛大なお祝いにしたい、そのお気持ちは誰しも承知していることではありますがそのムダを省くいわゆる新生活運動に添った披露宴にしていただきたいことでございます。見出しの1、2、3に示していますように先ずこの三点を村民の皆様が実践していただければ当事者も招待を受ける方々も共に気持ちよく本当にその目的を達成したお祝いになるものと推察申し上げるものでございます。
その筋の指導者のお話しによりますと、現在われわれが諸行事をやっていることはお互いに無理合戦を演じているようであります。
招待をする方としては、招待をしたからにはある程度の準備をしなければ、という無理があり、招待される方々はおみやげその他を概算してそれ相当額というお祝儀に無理があって、お互いに心の中での無理合戦を演じている現状であると話しています。
本村ではこのような見栄からのムダ又は無理を早く解消するため昨年新生活運動推進協議会を結成してその組織を通して運動を展開しご協力をお願いしていますがご理解ある村民皆様方のご協力によって徐々にそのことが実践されつゝありますことはそのご協力に対して感謝申し上げているものでございます。
どうかお互いはお互いの力で判断し合い前述のような見栄からくるムダな出費を引締め新生活運動推進協議会の趣旨に則って実行していただき、全面的改善によって、モット豊かな、楽しい、明るい、日常生活を送ろうではありませんか。なお一層のご協力をお願い申し上げます。