村民の皆さま明けましてお目出度う御座います。申年の今年もまたどうぞよろしくお願い申し上げます羊年の昨年来我が村におきましては中学校の移転問題といふ大事業がありまして村民皆さま方の御協力と御理解の結果もっとも難事とされた敷地の確保問題が妥結いたしまして百年の計とも云うべき中学校の移転問題の目鼻がついたわけであります。
およそ大事業というものは一人や二人の力でできるものではないとすなわち多数の力の結集によってはじめて可能であると云うことがつくづく認識した次第であります。
敷地の確保以来吾々は日夜色々の計画や事務面の諸手続などを大馬力をかけて今年の4月開校を目指して二学年を移すかねての計画でありましたが大事業の前には色々の曲折がありまして思うようにいかないのが常で皆さん方も既に御体験のことと思います。
4月開校を目標として昨年10月頃から校舎の着工を考えていましたが色々の曲折がありまして昨年中には工事入札の段階にも至っていなかったわけであります。従って工事の着工と開校も自然とおくれることになるわけでありますが吾々は百年の計、いな未来永劫の子孫のためでありますので、急がずあせらず着実に万全を期して将来に悔を残さぬ態勢で進めている次第であります。この機会に村民の総結集に起ち上る覚悟をきめて光栄ある我が佐敷村の繁栄を祈念いたしまして新年の御挨拶といたします。