なんじょうデジタルアーカイブ Nanjo Digital Archives

年頭のごあいさつ 議会議長 城間万清

村民の皆様、あけましておめでとうございます。輝しき新年をお迎え申し今年こそ良き御年でありますよう謹んでお慶び申し上げます。
 過ぎし末年は内外多事の年でございましたが村民皆様の熱烈なるご協力により輝しい本年申年の方向づけの基盤が確立され、今年こそその基盤の上に立って村民と共に躍進する年であるよう念願いたします。
去年を振り返えり思い出すことは、柳様と共に願望し続けて来ました四四号線の舗装もその実現を見、完成が間近かに迫っておりホットいたします。上水道施設も着々進み新里三叉路までの本管敷設が終り今第一期工事(馬天→新里)の施行計画が進められつゝあり各家庭への送水も近年中にできることと存じます。
中学校移転は教育上由々しい問題として中学校移転促進期成会が発足し村民各位の総決起により関係地主のご協力とご理解のもと折衝員の方々のご努力と力強い村民のご声援を以って兼久海辺に敷地を獲得することができました。この敷地に、いよいよ村民の誠意が報いられ今年はすばらしい校舎が輝き建ち村教育史上に第一頁が記録され慶びに湧き立つ年でございます。我が佐敷の繁栄は馬天港の開発如何にあるとよく云われ、埋立問題は戦前からとり沙汰され、終戦面後は開拓片によって大々的な干拓事業計画が進められ村民がその実現に大きく期待を寄せ協力いたしたことでありますがいつの間にかたち消えとなりました、去年は刑務所の受入れを条件としで馬天カタ原の干拓、港の浚渫整備の問題がもち上がり、このことは我が村の繁栄を左右し子々様々に残す恒久的な大事業であり議会としても広く村民皆様のご高見を拝聴する事になり部落入り懇談会をなしアンケートいたゞいたことであります。その結果は受入れ反対大多数でございましたので多数のご意見を尊重しこの問題は見送ることにいたしました。世の中の進展に伴いその真価が広く認められた今日、村民皆様のご意見を充分に拝聴しカタ原の干拓、港湾整備、工場誘致等に村当局と議会が一体となり村民皆様のパックアップを以って強力に推進する休制を整えつゝあります。
以上4件を申し述べましたがなお幾多のなすべき事業がありますしなんとしても村民多数の心を心として村民福祉向上に村政を運営していく事が議会のあり方であり自治の本旨かと存じます。是非我々に旧年に倍し今年もご指導ご助力をお寄せい戴き平和で豊かな村づくりにご協力お願い申し上げ併せて村民皆様方のご多一幸を心から祈念いたし年頭のごあいさつに代えます。

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大分類 テキスト
資料コード 008435
内容コード G000000426-0004
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第15号(1968年1月)
ページ 1
年代区分 1960年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1968/01/01
公開日