本村では1966年に琉球政府が示した評価基準によって田、畑の評価をして来ましたが1968年度の固定資産税をその価格に基いて徴収することになりました。もともと琉球政府では市町村が思い思いの等級によって固定資産の価格を決めていたのをこれでは税負担の公平を欠くということで各市町村の評価の統一を計ため1959年に家屋の評価基準が制定され全琉同じ基準で調査されました。
本村でも1960年度から家屋に対する固定資産税は基準によって調査された価格によって課税されて来ました。そのために家屋については現在まで土地に比較していくらか税の負担が重かった訳であります。そこで琉球政府では土地に対しても家屋と同様に点数制による評価基準を制定しこれから年次計画で全土地の地目について各々の評価基準によって順次評価せしめ全琉各市町村の評価の統一によって価格の均衡並に市町村内の資産間の価格の均衡を計り公平な税負担にしようというのが今後の計面のようであります。
そこで1968年度は田、畑が新基準によって課税されることになりましたが1969年度は宅地、山林、原野が予定されています。
次に1968年度の土地に対する固定資産税は村全体では1967年度分よりおよそ2,000余弗多くなる見込みであります。これは琉球政府が示した佐敷村の田、畑の坪当りの指示平均価格が引上げられたことと、後1つは佐敷村では現況の地目によって課税していますが1961年に調査した田、畑の総面積が1,119,200坪ありましたがこのたびの調査では1,426,000坪になり256,800坪田、畑がふえたことになります。土地に対する税金が約2,000沸余もふえた大きな理由は面積が多くなったことと6年前に比べて土地の価格が上昇したためその価格が引上げられたこの2点にあると思います。今後は毎年4月には現地調査を行い皆様方が喜んで納税して戴くために課税の適正を計り諸税の負担が公平に行われるように努力したいと思いますので、税金のことについてご不審の点がありましたら何時でも役所財務課へお聞き下さって、納得のいく納税をお願い致します。