なんじょうデジタルアーカイブ Nanjo Digital Archives

お年よりを大切に 敬老会賑う (最長寿者96才、該当者441人)

本村では去った10月22日を「佳き日」として午後2時から佐敷小学校々庭で1967年度の敬老会を催した。この敬老会には70才以上のおとしより441人(男172人)(女269人)をお招きし琉球政府厚生局長を始め来賓多数のご臨席のもとに催された。先ず式は敬老年金の贈呈から始められ満80才以上の方々87人(男24人)(女63人)に年金が支給され引続き記念品の贈呈、村長あいさつ来賓祝辞、敬老者代表謝辞、万才三唱で式が閉じられたが余興に劇団「でいご座」仲田幸子一行の演劇があってたのしい一日の日程を終了午後5時40分敬老会が閉じられました。

ごあいさつ
本日村内の70才以上の方々をお招き申し上げて長寿をお祝い申し上げると共にあやかりと思いまして敬老会を催しました所、琉球政府更生局長殿を初め、沖縄老人クラブ連合会長殿その外村内外の先輩有志多数御参会下さいまして、此の催に花をそえて戴きました事を深く感謝申し上げます。
実は9月15日が敬老の日と定められて居りまして、9月15日に催すのが至当と考えましたが色々と事情が重なり合って準備が出来かねましたので本日に持越した次第であります。
プリントにありますようにわが村の70才以上の方々は男172人女269人の計441人で満80才以上は男24人女64人で計88人も居られます。そのうち最高長寿者は数え96才字富祖崎の屋比久ウシおばあさんで男の方では92才の字小谷、東ノ松堂小の城間徳善おじいさん、と女に仲伊保の小波津ツルさんが居られます。皆お元気で毎日を楽しく過して居られます。80才以上の方々をしらべて見ましたら、
80才15人、81才17人、82才18人、83才12人、84才12人、85才8人、86才8人、
87才5人、88才3人、89才3人、90才1人、92才3人、96才1人
となって居ります。こうして約一世期に亘り変転きわまりない世の荒波を乗り超えられて尚元気で居られるわが村の宝を、我々全村民がお喜びを申し上げ又、その長寿をあやかるべきものと信じこの催しをいたしましたが村民多数がこうしてはせ参じて下さいました事を心から感謝申上げる次第であります。
 今日お招き申し上げました441人のおじいさん、おばあさん方ほんとうにお目出度うございます。長い年月のうちにはお苦しかった事又は悲しかった事柄も沢山あった事と思いますがよくぞ頑張って下さいました。御苦労様でありました。皆様方が色々と積重ねて下さいました御奮斗のおかげで私達若い者は、此の平和な村に生活する事が出来て居ります。
功成り名逐げて今は沢山の子や孫達にかこまれて楽しい毎日をお過しの事で重ねてお喜びを申し上げます。
いつまでもおすこやかにお過ごしいただきお一人残らず百才までも頑張ってください。村民全部がカジマヤー踊りにお供出来ますよう、お祈り申し上げます。
お集り下さいましたおじいさんおばあさん方の明るい、にこやかな血色のよいお顔を拝見して家族並に親せきの方々が皆様を大事にし、孝養をつくして居られるのがうかがえて感謝にたえません。
今日はごゆっくりとゆかいに、お過し下さるようお願い申し上げましてご挨拶と致します。本日は誠に有難うございます。
1966年10月22日 佐敷村長 外間長賢

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大分類 テキスト
資料コード 008435
内容コード G000000421-0007
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第10号(1966年11月)
ページ 2
年代区分 1960年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1966/11/01
公開日