土地評価を公平適切にという見出しで1965年2月1日発行の広報さしき第四号に固定資産(農地)評価のあらましを掲載しましたがこのたび村内の農地評価の基礎となる標準地の評点付設が誌可になり本年度中に村内全農地に評点数が付設されることになるのでどのように点数がつけられるかを揚げて見ました。従来土地の評価をする場合専ら地力によって等級が付けられて来たがこのたびの政府が示した農地評点式評価法の評価の特色は地力よりはその土地の便、不便、によって土地の価値が左右されるといふことで車道までの距離、耕転の難易、通作距離、等の条件を重点に見ての評価の方法が取り入れられている。そこで考えられることは、元の等級制による評価と現在すゝめつつある方法によりて評価したとき元の評価より上る土地もあれば下る土地も出てくることが予想される、これぱ労賃がその経費の大半を占める状況下においては時世にかなった適切な評価の方法だと考えられる。それでは新しい評価方法によって評点付設をした一、二の標準地の評点付設の状況を比較して見ましょう。
右のように村内を17地区に区分した各地区毎に一筆の標準地に評点が付設され標準地を基準にして地区内全農地について、日照の状況、農地の傾斜角度、保水排水の良否、面積、耕伝の難易、災害等六つの比準項目によって評点数の付設が行われる。
一、評点一点当りの価額の決定、以上のように各筆に点数は付設されていくが評価の段階はこれからであります。
評点一点当りの価額は田又は畑の指示平均価額(各市町村毎に政府が指示する価額)に田又は畑の総坪数を乗じてこれをその付設総評点数で除した額に基づいて市町村長が決定することになる。
　評点一点当りの価額が決まれば各筆毎の評点に一点当りの価額を掛け合せばその土地の評価額が生れることになり、税務担当者によって課税の段階にいく次第である。
　以上新しい点数制による土地評価の概略を申し上げましたが、この調査は政府が示した同一の基準で全市町村の土地に評点が付設されることになる。そこで各市町村の土地の価額差の是正は指示平均価額によって均衡が保たれ土地評価を公平適正にしようといふのがこの趣旨のようである。
今後諸物価の変動や土地に対する経済条件の変動等によって評価替えがくるといふことである。村民の御理解をお願い申し上げます。