なんじょうデジタルアーカイブ Nanjo Digital Archives

朝もやをついて払暁訓練

1月6日午前6時恒例の行事消防出初式が挙行されました。午前5時気温は10度今年始めての寒波来襲の日でありましたが村消防団の神谷運転手は威勢よくサイレンを鳴らし村内各部落を一巡、消防出初式の雰囲気を遺憾なく発揮してくれた。6時には各区分団員が集合し小谷妙八村消防団長の軍隊式基礎訓練が始まり引続き仮想火事現場を指定し消防車による放水の態形に移り、二石の水をあっといふ間に呑みほし、ほの白い朝空に芸術的アーチを見せてくれた。状況終りの号令と共に器具の整理整頓をなし村三役と与那原署から16名の署員が参列されて式が始められました。外間村長は次のように式辞をのべられた。皆さんお早う御座います、本日の消隊出初式に全員が無遅刻で参会して下さった事を感謝致します。
本村から火災による惨害をなくする事が私達の念願であり又皆様方の重大な責務であります。「備あれば憂なし」と申します本日の基本動作器具点検特にポンプ操作が確実に早く出来たことに意を強く致しました。消火行動が迅速であることが大切なことは論を待ちませんが火事を起さないようにする指導が先ず第一だと考えます。八千村民が皆様の気持と一体になり予防に邁善の策が取られるよう一層の御指導をお願いして式辞と致します。続いて与那原署長挨拶の代読があり最後に村消防団長の答辞として小谷団長は本日の出初式の式典に当り団長として答辞の一端を申し上げます。
輝しき1966年の新春を迎えました省りみますれば佐敷村におきましては二、三件不慮の原野建物等の火災に合いましたが其の際警察並に村当局及び村民の御援助と御協力に依り此の火災も不幸中の幸にして少々の損害で済みましたのも是れ偏に関係者各位の御協力と感謝致しております。我々村消防団は新春を迎えるに当たり消防精心を養い過年の事が起らぬ様心機一転し団員の強化団結を新たにし村民の生命財産保護の重責を果し火災なき村にすると共に併せて佐敷村発展の為に邁進する覚悟であります。と力強い答辞を致しました。我々村民はお互に自覚して火災のない村、災害のない住みよい佐敷村を建設したいものであります。

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大分類 テキスト
資料コード 008435
内容コード G000000417-0015
資料群 旧佐敷町(佐敷村)広報
資料グループ 広報さしき 第6号(1966年3月)
ページ 3
年代区分 1960年代
キーワード 広報
場所 佐敷
発行年月日 1966/03/15
公開日