カは、1回に250から500個の卵が水たまりなどへ生みおとされます。この卵が初虫(ボウフラ)からサナギ(鬼ボウフラ)成虫となるのに、夏なら15日から20日位しか、かかりません。見かけはかぼそいスタイルですが一キロメートルは、ゆうゆう飛べるといわれており、油断はきんもつです。オスは植物の汁を吸いますが、もっぱらメスが吸血しては産卵するという恐妻族です。
駆除方法
△水槽、水田、沼池、雨水でうすめられた野壷などの外、竹やぶの切株、ビンの破片やカンのたまり水など案外見逃しがちなものも発生源ですから注意して下さい。
△カンやビンのたまり水はあけて下さい。
水槽などへは殺虫乳剤をそそぎます。また殺虫油液で水面に薄い膜をつくってもよいでしょう。ボーフラが水面に呼吸に出て薬にふれるからです。ポーフラが水中の手ごろな大きさのものを何でも食べている習牲を利用して殺虫粉剤を入れるのも有効です。
△カは薄暗い部屋の隅、湿気の多い納屋、畜舎、やぶかげなど隠れ家にしているので、こういう所へ重点的に殺虫剤を吹きつけて下さい。煙の殺虫剤なら隅々まで薬の成分が行きわたります。
ハエのメス一匹は1回に50から150の卵をうみます。産卵場所は便所、ごみため、畜舎のわら、こえだめ、動物の死がいなど、幼虫の餌となるもののある所です。卵は、はやければ数時間、おそくとも数日間で幼虫(ウジ)に艀ります。ウジはやがて附近の土中にもぐってサナギとなり、四、五日すると成虫となって飛び立ちます。
駆除方法
△ごみためや汲取口のフタを完全にして下さい。
△いくら便所に殺虫剤をまいても室内のハエはヘりません。
家のなかに一ばん多くて食物にもよくたかるイエバエは堆肥やごみためが発生源なのです。
△天井や壁などハエがよくとまる所へ、殺虫液を吹きつけておくか、煙の殺虫剤をたきこめておきます。すると殺虫効力が長期間残りとまったハエを殺すことができます。最近普及した誘引殺虫剤はたいへん簡便、室内に放置するだけでハエを誘いよせて殺すことができます。
△便池には殺虫剤をまんべんなくまき、ごみためや堆肥にはたっぷりまいて下さい。便池のウジは呼吸の関係で表面にむらがり薬にふれやすいのに、堆肥やごみための中のウジは内部にいて薬にふれにくいからです。
△ハエの成長期間は十数日ですから、月二回以上殺虫剤をまくとたいへん効果的です
ハエやカにつづく第三の害虫として最近にわかに悪名が高くなりました。人間様の食物から汚物まで何でもOKのイカモノ食いのうえに台所や食器の上までスバシコク走りまわるので寄生虫卵や各種病源体をばらくことになります。卵はアズキをつぶしたような殻の中に20から40個入っており、メスはこれを尾端につけて走りまわり、艀化直前にものかげへ生みおとします。やがて艀った幼虫は成虫によく似ており、一年以内に成虫になります。
駆除方法
△隠れ家を見つけて殺虫剤をまいておきます
隠れ家は、台所のガス台や流し台の下、引出しの奥、壁と戸棚の間など、温くて餌と水に近いとか人目につかず動かされぬとかの所です。たいてい黒い砂粒のような糞があるので、それを探すのも一方法です。
△また隠れ家のまわりや、角づたいのゴキブリの路すじに、待ち伏せの殺虫剤を塗布または噴霧しておいてそこを通った虫を倒す方法が有効です。
△戸のすき間へ紙をつめたりして部屋を密閉できれば煙の殺虫剤の使用で室内のゴキブリをいっぺんに退治できます。
おもな種類はヒトノミ、ネズミノミ、ネコノミ、イヌノミの四種です。いずれもメスは三カ月ほどにわたって約450個の卵をうみます。卵は夏なら一週間位で艀り、うまれた幼虫はゴミの中の有機物を餌として成長し、数力月で成虫となります。成虫は耐久力が強くて百日以上の絶食も平気といわれますから、近頃ノミに食われなくなったとノンキにかまえていても、ノミがいなくなったとは限らないのです。
駆除方法
△ネズミがいたらまずネズミ退治、犬や猫の手入れをおこたってノミがついていませんか?
△畳の合わせ目、畳の下、床下などのゴミが発生源ですから、きれいに取り除いて焼きすてます。そうして畳の下へは新聞紙をしき殺虫粉剤か液体をまいておいてください。