第百二回佐敷村臨時議会が9月19日午後2時から役所ホールで全議員15名が出席して開かれた。議案は第二号不動産の取得について。村有財産として土地826坪を買収の件と、議案第三号村有財産の処分について。これは現在使用中の村有車輌(乗用車1954年型シボレー車)を学校の教材用として、佐敷中学校に寄贈することの二議案を全会一致で原案通り可決した。

村長の議案説明要旨つぎの通り
　本日第百二回臨時議会を招集致しましたところ、全議員の御出席を得ましたことを心から感謝申し上げます。
　本日の臨時議会に議案第二号不動産の取得について、議案第三号村有財産の処分についての二議案を提案致しましたので、その提案理由を御説明申し上げます。　先づ議案第二号の不動産の取得についてでありますが、これは村有財産と致しまして、畑三筆で６５４坪、田一筆172坪計826坪の土地購入議決案であります。
　私は去る６月の第百回定例議会で私の新年度に臨む施政方針の中にも申し述べたのでありますが、本村は村有財産が少ないため、自己財源に乏しく、本村の財政需要は殆んどが市町村交付税と、政府支出金にたよって居る現状で、このような依存財源にたよって居ては村の将来が心配されますので、自己財源の造成のためには、予算の許す限り財産購入や、事業投資又は事業誘致等積極的に進めて行く方針であることを申し述べたのでありますが、本日の議会に提案致しました不動産取得についての議案もその線に沿って提案致した次第であります。
　購入予定地は佐敷区の中央部にありまして、地力地の利、共に上位にありまして、将来は村が事業を進めて行く上に大いに役立つものだと思考するのであります。
　要は地代支払いのための財政的負担が問題になる訳でありますが●●●●置につきましては、財源確保に努力し充分検討した上で次の議会に提案する考えであります。今議会に提案致しました、財産取得の議案は土地の買収折衝を開始する際に議会の意志表示が必要であったからであります。
　次に議案第三号村有財産の処分についてでありますがこれは現在使用中の乗用車を佐敷中学校の教材用として同校へ寄贈するためでありますが、この車は1961年にCSG部隊から本村に寄贈されたもので、既に耐用年数を過ぎた古車でありまして、これを運行するためには、燃料費や修理費が高くつき大変不経済でありますので適当な時期に新車に取り代え廃車する考えであります。
　只今申し上げました通り乗用車としては適当ではありませんが、学校の教材としては、まだまだ充分役立つものと思われますので議会の同意を得まして、佐敷中学校へ寄贈致し度いと存じます。
　以上申し上げまして甚だ簡単ではありますが、提案理由の説明と致します。

1964年9月19日