つきしろの宮は第一尚氏一統を祀ってある。即ち八蔵大主=佐銘大川主=尚思紹王=尚巴志王=尚忠王=尚思達王=尚金福王=尚泰久王=尚徳王である。先年五百年祭の時、つきしろの宮を建立し、戦前は毎年旧9月15日子孫が例祭を盛大に挙行してきたが、去る大戦でお宮は戦災にあい、灰燼に帰した。そこで氏子等が復旧期成会を作り、神殿修理、拝殿の新築を去る62年12月に完成した。これから第二期第三期事業で、戦前の姿に復旧し、合せて道路拡張、展望台、休憩所などを完成して観光地としての設備をする予定になっている。
尚巴志は当時麻の如く乱れた琉球国全体を統一し、徳をもって治め、農具を配っては生産を高め、海外貿易をしては物資の交流を盛にし、もって経済の充実を計り、文化の道を開き、また第一尚氏全体を通じて見ても、長虹堤の架設、薬草園の経営、さらに多くの神社、仏閣を建立しては人心のより所を定め、その功績多く、琉球の一大躍進、民族の隆盛に貢献したことは偉大である。