なんじょうデジタルアーカイブ Nanjo Digital Archives

昭和57年あけましておめでとうございます ことしは戌年

いろはガルタの一枚目は、ご存じ「犬も歩けば棒(ぼう)にあたる」。
これは「物事をなそうとする者は、それだけ災難に遭うことも多い」という意味とも、「やってるうちには、思いがけない幸運に会うこともある」という意味だともいわれています。今年は、戌(イヌ)年。どちらの解釈をとるにしても、慎重な心配りのもとに積極的な努力を惜しまず、開運間違いなしといきたいものです。
犬といえば、知恵・勇気・誠実の代名詞のような動物。「桃太郎」や「花咲爺(はなさかじじい)」に登場するのも、そういう犬たちです。また、遠く「日本書紀」には、白犬が倒れた主人を守って餓死するまでそばを離れず、その心を哀れんだ天皇の命で、主人と並べて墓に葬られたという、忠犬ハチ公の先祖みたいな話が記録されています。
そんなはるかな昔から、犬は人間の大切な“協力者”だったわけです。いまも狩猟犬、牧羊犬をはじめ、新しいところでは盲導大、救助犬、警察犬などとして優れた能力を発揮しています。しかし、今日では、犬の主な役目は愛玩用。“ペット元禄”と呼ばれるほどで、犬専用の目薬やビタミン剤、シャンプーまで店頭に並んでいます。
ところで、妊産婦の帯祝いに「戌の日」が選ばれるように、犬は安産・多産の象徴になっています。では、イヌ年生まれの人はどのくらいいるかといいますと、意外に少なく全国でざっと八百七十四万人(総理府統計局調べ)。日本の総人口を十二支別に分けてみますと、十一番目になります。ちなみに、最も多いのがサル年生まれの人で、約千三十六万人、いちばん少ないのがトリ年の約八百三十六万人です。そんなわけで、十二支も一種の“生活美学”とみれば、なかなか趣深いもの。犬の特徴にあやかって、ことしもすばらしい年にしたいものですが「一犬虚に吠(ほ)ゆれば万犬実に伝う」のことわざもあります。
自分の目で事実を見定め、自分の心で判断するように心がけ、軽軽しい付和雷同は避けたいものです。

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大分類 テキスト
資料コード 008539
内容コード G000001351-0002
資料群 旧知念村広報
資料グループ 広報ちねん 第18号(1982年1月)
ページ 5
年代区分 1980年代
キーワード 広報
場所 知念
発行年月日 1982//
公開日