村民相互の融和と村民意識の高揚を図り、産業振興、教育、文化の向上発展に寄与しようと第一回村民まつりが十月二四日、二十五日の両日知念小学校グラウンド・知念小学校体育館において盛大に催され盛会裡に二日間の稲を閉じた。
同まつりには村内外から多数の一般観客がかけつけ、二日間で延ベ一万余の人出でにぎわった。
まつりの初日は、知念小学校校門でまつりの盛況を祝って、実行委員をはじめ、関係者によるテープカットが村民多数の見守るなかで行なわれ、大きな拍手とともに実行委員長を先頭に関係者による出店、展示即売会場、展示場の参観が行なわれ第一日目の幕明けとなった。
小学校グラウンドにおいては郷土芸能として久高婦人会による「ウスデーク」とよばれる民俗舞踊が披露された。この踊りの手は現在の琉球舞踊の基本となり、船にのって旅に出ている男たちのカリユシを願い、島のユガフーを祈る島の女たちの踊りであるといわれる。
午後三時三〇分から、赤・青と色とりどりに装った小学生による鼓笛パレード、中学生によるブラスバンド演奏会で祭りを盛り上げたところで、特設ステージでは式典が催され、実行委員長によるあいさつ、来賓祝辞、閉会のことばで式を終り、第一日目のメーンエベントで郷土芸能によるアトラクションが次々と披霰され、村民多数に大きな感銘を与えた。
村教育委員会が地域の伝統芸能として保存育成に努めている字安座真の組踊り「忠臣護佐丸」は昨年二十五年ぶりに復活され村民の大きな感心を呼び、好評の的となった。
また、第一日目の祭りに花を添える花火大会は午後八時から行なわれ、暗い夜空を大きな爆発音と七色にいろどる光を発し祭りのムードを盛り上げた。
まつりの二日目は村老人クラブ、婦人会による団体演技も行なわれ、午後二時三〇分から戦後三十年ぶり、はじめて披露され、集団演技として名高い「志喜屋のスウマチ棒」は下は十八才から、上は五〇才までの少年、青年、壮年等百二十余人により「ダンナ棒」、「組棒」、「ヤリ手」、「シャク手」など臨機応変、自由自在変化に富んだ型をグラウンド一杯一時間余にわたり披露し、一般参観客村民多数の大かっさいをあびた。
また昨年十八年ぶりに復活した字知名の組踊り「忠臣身替(八重瀬)」は祭りの二日目に花を添え、伝統芸能に対する村民の認識を深めた。
つづいて、村民まつりの最後を締めくくる青年連合会によるエイサー大会はまつりの最後をかざるにふさわしく、青年男女による会場一ぱいに広がって踊る勇壮可憐な姿は、観客を十分に楽しませてくれた。
その他、知念小学校体育館においては農産物、農水産加工品、特産物、手工芸品、民具類、図画、書道、写真等の展示及び即売会、グラウンドの一角での苗木無償配布、会場内での出店等、多彩な催し物があり、この二日間、村中がまつり一色となりました。
ダウンロード | https://docs.google.com/uc?export=download&id=1OKrnwUiTf8-XOxMoqfrGA-l0iNYeCuFE |
---|---|
大分類 | テキスト |
資料コード | 008538 |
内容コード | G000001350-0001 |
資料群 | 旧知念村広報 |
資料グループ | 広報ちねん 第17号(1981年12月) |
ページ | 2-5 |
年代区分 | 1980年代 |
キーワード | 広報 |
場所 | 知念 |
発行年月日 | 1981/12/26 |
公開日 | ー |