青少年の健全育成の一貫として地域の少年野球の指導に当ってもう八年。着実に成果を上げて父母や地域の人から喜ばれている人がおります。その人は糸数秀雄さんです。
糸数さんの率いる知念チームの成果のすばらしさは、南部地区大会優勝二回、準優勝一回、中央大会出場三回という輝かしい実績が物語ります。
糸数さんは「これまでの努力の積み重ねが実積です。なによりも子供たちが優勝したという感動を味わうことで何事に対しても”やればできる“という気概を持たせた点で大きな成果がありました。大事なことは、少年野球では子供たちの健全育成が目的ですので、勝敗にはあまりこだわりません」といいます。
子供たちとの心のつながりを大事にし、結果よりもその過程を重視するというのが糸数さんの指導方針です。ですから、子供たちの生活指導は厳しい。
チームに入ると通信簿の提出を義務づけ、常日頃から野球と同じように勉強も進んでやるよう指導しています。それでも、なまけたり、成績が下がるようになるとチームをやめさせるぐらいの強い方針をとっております。そのおかげでチームに入る子供たちの学業成績はよくなるようです。
また、学業成績だけでなく、学校からの生活指導も重視します。学業成績がよくても学校や地域での生活態度が悪いとメンバーから外します。それが子供たちにとっては励みになるといいます。
父母たちからも「少年野球チーム入ってからは、家庭学習も進んでやるようになった」と喜ばれています。最初の頃の子供たちも、もう社会人になりました。「少年野球を終えても、みんなまじめにやっている」そのことが「少年野球の監督をしてよかった」としみじみ感じると語ります。
子供たちの練習日は毎週日曜日の午前中仕事の許すかぎり行なわれます。仕事の合い間の練習はなかなかたいへんです。それでも八年間続けてこれたのは「子供たちが伸び伸びと健全に育ってほしい」と思う一念からだといいます。それに、父母たちの績極的な支援も大きいです。試合では、応援にかけつけた父母たちの声援が子供たちの精神的な支えとなります。いろいろな面での協力、支援それが強みを発輝させてくれます。子供たちの指導は「父母と監督の二人三脚みたいなものです」と語ります。
糸数さんは、節子夫人と二男三女の七名家族。少年野球を始めた頃小学生だった長男ももう中学三年生。末っ子の二男も今年から小学生。この子たちのためにも、地域の青少年の健全育成のためにも、少年野球の指導は続けていきたいと語っていました。
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大分類 | テキスト |
資料コード | 008535 |
内容コード | G000001347-0002 |
資料群 | 旧知念村広報 |
資料グループ | 広報ちねん 第14号(1981年5月) |
ページ | 6 |
年代区分 | 1980年代 |
キーワード | 広報 |
場所 | 知念 |
発行年月日 | 1981/05/10 |
公開日 | ー |