八月一日から村役場に福祉課が設置されたことを身体障害者の一人として心から喜んでおります。
私たち身体障害者が社会へ自立するためには、このような課を設置されたということは、社会自立への一歩であり、一般社会への福祉というものを理解し深めてゆくものだと思います。
しかしながら、一般社会での自立は遠く、ハンディキャップのある私たちには非常に困難であります。
身体障害者は生活保護を受けていればいいというのでしょうか!
ただ単に障害者だということで年金や生活保護を与えればいいというものではないと思います。同じ人間として働く喜びを誰しも持っているのではないでしょうか。
たとえ障害者であっても設備には気力で不自由を感じない人達も少なくありません。しかし、気力といっても、その気力を発揮してみようと思っても自立できる場がないため、今はその気力も影にひそんでいます。
ほんとに一般社会での就職はないといっていいぐらいでしょう。面接で障害者と健常者を比較して見られた場合、身体障害者は全員といっていいぐらい断わられる状態です。
それはもちろん健常者をやとったほうが仕事もしやすいかもしれませんが、私たち身体障害者の社会自立への気力を一般社会が理解していただき、私達身体障害者が健常者の人たちと手をとり自分たちの地域福祉をもっともっと輪を広げてもらいたいと私は思います。
福祉課設置を機会に地域の人たちと一緒に力を合わせ自立への道、また、いろいろな問題を解決してもらいたいと思います。
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大分類 | テキスト |
資料コード | 008530 |
内容コード | G000001342-0013 |
資料群 | 旧知念村広報 |
資料グループ | 広報ちねん 第9号(1980年10月) |
ページ | 10 |
年代区分 | 1980年代 |
キーワード | 広報 |
場所 | 知念 |
発行年月日 | 1980/10/12 |
公開日 | ー |