お年寄りは、これまで永年にわたって社会に貢献してこられました。長寿を心からお祝いするとともに、今後も今日までつちかってきた知識と経験を社会に役立てていただきたいものです。こうしたことが、お年寄りの生きがいになると同時に、世代を越えた新しいコミュニケーションの場にもなるのではないでしょうか。老人に生きがいのある社会を共に築いていきたいものです。
—そのおぱあちゃんは、毎朝掃除をすることが、家庭の中での自分の役割と考え、何よりの生きがいと感じていました。
ところが、ある日お嫁さんが「そんなこと、しなくていいの」と、掃除機を取り上げてしまったその日から、おばあちゃんは強度の便秘に悩まされ、とうとう寝こんでしまいました。それが、また掃除をさせてもらうようになったら、ウソのように便秘は治ったというのです。
―ある農家のできごと。農繁期でネコの手も借りたいほどの忙しいとき、その家の老人は 何かの役に立ちたいと田んぼに出て行ったのですが、「邪魔になるから、引っ込んでいて」 といわれ、明くる朝、自殺を試みたということです。
「何もしないで、ジッとしていればいいのよ」という言葉ぐらい、お年寄りにとって残酷な言葉はありません。のけ者にされないこと、つまり自分は役に立つ存在であるという自信と、自分のことは自分でやれるという気負いが、日々お年寄りの心の張り、生きるバネになっているのです。
家庭では、お年寄りの役割分担をみんなで考えましょう。お年寄りは自分の役割を通して、 家族との接点をもち、生きがいを見いだしていくのです。
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大分類 | テキスト |
資料コード | 008357 |
内容コード | G000000334-0009 |
資料群 | 旧知念村広報 |
資料グループ | 広報ちねん 第3号(1979年10月) |
ページ | 6 |
年代区分 | 1970年代 |
キーワード | 広報 |
場所 | 知念 |
発行年月日 | 1979/10/12 |
公開日 | ー |