アマゾンも1つ翔びして露の旦(あさ)
宿題であった伯国(ブラジル)の親戚訪問が叶った。何もかもが印象的でまた、感動の旅であった。
那覇から2晩3日、伯国の室港に降り立ったのが3月1日。
切秋の季節。半袖姿の親戚に迎えられて、1路サンパウロヘ。
一世の掌は皆かたし火炎木
国際収支の悪化でインフレが続いているとの情報があり案じていたが、衣の方はともかく、食事の面では、沖縄より倍も摂って居るようでひとまず安心した。ただ、ドルの闇値が650倍と暴騰しており、国外への送金が停止され、旅行者の持出金が1人1000ドルに制限されている。そのため、日系人にとって当分郷土訪問旅行が困難になっていることは残念だ。逆に日本からは、今、訪問の時期である。円は倍になっており、ドルと共に通用し買物は楽しみであった。
わが国の23倍もある広大な国。砂糖、珈琲がとれ、地下資源も豊富。熱帯から温帯まで見渡す限り耕地、牧場、果樹園が続き、実に気宇牡大になる。
千里来て尚その先も青甘蔗
亜熱帯地域はよく似たもので住宅も赤瓦屋根。植生も芒以外は殆どはえ、街路樹や庭先、ベランダにも美しい花がいっぱい咲き乱れている。サントスやリオでは火出木(クワデイシ)が涼を呼び、とても親しみを覚えた。
来てみればブラジル近し火出木
白、黒、黄、混血、インディオとさながら人種の展覧会場のような多民族社会の国だ。
花アカシヤ隣は異人モーニング
その中にあって、農業面を始め2、3世に医師、技術者、教師等が日系人に輩出し、地域壮会から尊敬されている。町虫身者も聖市(サンパウロ)に多く、使用人を擁し手広く商いをしている方もいた。佐救町郷友会旗の下での盛大な歓迎会も思い出の1つ。
ピンカ酌み1、2、3世島言葉(畦呂人)