古写真をとおして地域の歴史と記憶に触れる
日常生活のなかで撮られた何気ない写真のなかには、文字として記録されていない地域の歴史や、人びとの思い出が刻み込まれているものがあります。普段表に出ることはなくても、これらの写真は地域を知るうえで、重要な資料となりえます。そこで、南城市教育委員会は各区の協力を得て、2014年より市内各所で古写真の収集とデジタル化を進め、写真にまつわるエピソードを地域の方からうかがう「古写真トークイベント」を開催してきました。このイベントをとおして収集した写真の大部分は、すでに「なんじょうデジタルアーカイブ」で公開されています。これに加え、写真が撮られた場所で直接、そのエピソードに触れることのできる体験型のコンテンツが、「南城アーカイブツーリズム」です。
スマホを片手に出かけよう
「南城アーカイブツーリズム」は、スマートフォンを活用したあたらしいコンテンツです。コンテンツ内の地図には、古写真の撮られたポイントが表示されています。それをクリックすると、写真とともに地域の方から教えていただいたエピソードをご覧いただけます。スピーカーのアイコンが表示されている写真には、日本語・中国語・英語のナレーションも収録されています。また、地図上では古写真以外にも、市内各所に点在する文化財を紹介した動画をご覧いただくことができます。
「南城アーカイブツーリズム」の使い方はとても簡単です。まず、市内各所の公共施設や文化財の案内板、お店などに貼られているステッカーやポスターを探してみてください。そこに表示されているQRコードを読み取ると、すぐにコンテンツを開くことができます。ポイントをまわる際には、公共駐車場やバスを活用し、スマホを操作しながらの運転や路上駐車は控えていただくよう、お願いします。
家からアーカイブツーリズムを体験する
もともと、「南城アーカイブツーリズム」は古写真を見ながら地域を歩く観光コンテンツとして開発されました。しなしながら、最近は感染症拡大の影響によって、気軽に外出しにくい人もいることでしょう。そうした方は、ぜひとも自宅からコンテンツにアクセスし、アーカイブツーリズムを体験してみてください。
とはいえ、アーカイブツーリズムの大きな醍醐味は、写真が撮られたその場所で、目前の風景と古写真を見比べ、写真に隠されたエピソードに耳を傾けるという点にあります。安心して外出することができるようになった際には、ぜひとも南城市を訪れて、古写真を使った地域めぐりをお楽しみください。